『男前工務店探訪』 第1回 スペースオブリバティ 代表取締役 本田 豪氏


本田豪氏(40歳)が代表を務めるスペースオブリバティ(千葉県市川市)はトイレのリフォームに強みをもつ工務店だ。現在、同社の売上の7割はトイレリフォームが占める。それならば、ショールームには便器や水回りの設備が並んでいるだろうと想像すると、その期待はいい意味で裏切られる。


行徳駅にほど近い閑静な住宅街にある同社のオフィスは、本田代表の自宅を兼ねたデザイナーズ住宅の1階にある。デザインしたのは本田代表ご本人。ショールームも兼ねており、お客様や関係者に公開されている。


玄関に入ってまず目を奪われるのが、ガラス扉の向こうに見えるスポーツカー。車好きにはたまらない贅沢な空間だ。


広々とした玄関スペースにある白い階段を昇ると、2階は広々としたリビングダイニング。


家具やアイランドキッチンは白で統一されているが、フローリングにオフホワイトを使用しているのと、クッションや陶器などの小物がほどよい色味を添えて、温かい雰囲気を醸し出している。


  


3階には寝室とルーフバルコニーがあり、天気のよい日はそこでバーベキューパーティが開かれる。

「いいものも悪いものも人から来る。実は僕も一人の人のおせっかいから今の生活があるんです。だから、人脈づくりも兼ねて、月に一度はここでホームパーティを開いています」と本田代表。参加者はだいたい20名から25名。半分は知り合いだが、あとの半分は知り合いが招いた面識のない人たちだという。


「業界の人間とだけ話していると視野が狭くなる。常にいろいろな分野にアンテナを立てておきたいし、それがいい仕事につながるんです」


デザインセンスだけでなく、ライフスタイルから価値観まで日本人離れしているのは、父親の仕事の関係で生まれてすぐオーストラリアに行き、5歳まで暮らしたことが関係しているようだ。物心ついて目にしたのは、広い庭にプールのある生活。まさに「スペースオブリバティ(自由な空間)」が広がっていた。


大企業のサラリーマンを父に持ちながら、「好きなことを仕事にしたい」と専門学校でインテリアデザインを学び、学業の傍ら叔父が経営するリフォーム会社で現場を経験。卒業後は松下電工に入社し、キッチンやクローゼットの発注を担当したが、やがて懇願されて叔父の会社に入社。小さな会社で営業から見積もり、職人さんへの発注から現場監督まで、一連の工程を全て一人でこなした。ところが、バブル崩壊で経営が厳しくなり、自ら身を引く形で退社。無職となって、職人さんの手伝いをしながら日銭を稼ぐ日々を送ることになる。だが、人生なにが好機になるかわからない。


「おまえ、会社にしろよ!」。一緒に仕事をしたトイレメーカーの担当者から、会社組織にしないと発注できないと起業を勧められたのだ。貯金はなかったが、その一言で起業を決意。盆暮れに1日ずつ休んだだけで猛烈に働き、1年で300万円を貯めた。目の前に来た「運の前髪」を自らの意思と行動で掴みとったのだ。





 平成10年(1998年)4月、スペースオブリバティ設立。自然の流れでビルや店舗のトイレリフォームの比重が増えていった。


注文が継続するにはそれなりの理由がある。トイレには解体、大工のやる梁やクロス、タイル貼り、設備関係と、住宅に関わる全ての業務が入っている。瑕疵があれば建物全体に影響がでるため、要求される技術のレベルが高く、信頼できる業者にしか任せられない。注文が絶えないのは、任せるに足る存在と認められているからだ。


工事をする上で、本田代表が心を砕いているのが、仕事仲間との信頼関係を築くことだ。そのためには発注者と受注者で、どちらが上とか下とかの考えを持たないことが大切だという。


「仕事をだしてやっているという上から目線はダメ。会社は職人さんの力があって成り立っているのだから、仕事のパートナーという気持ちで付き合っています。信頼関係で結ばれていれば、現場でも互いに譲り合って仕事がスムーズに進むし、質も上がりますから」


一方、発注側の担当者が自分より若くて知識がなくても、勉強しろという言い方はせず、「ここはこういう風にしたらうまくいくんじゃないか」とアドバイスする。その結果、プライベートな悩みを相談されるほど信頼してくれる人もいる。「人の嫌がることをしない」。それが本田代表の考えであり、実践していることでもある。


信頼関係の他に、もう一つ力を入れているのが、工事後のアフターフォローだ。


「工事が終わったら、終わりじゃない。仕事はそこから始まるんです。そこをきっちりやることが次の仕事へつながっていく」。トイレからマンションや家全体のリフォームへと話が発展することも少なくない。


会社を設立して15年。これまで順風満帆に歩んできたが、本田代表には叶えたい夢がある。それは一般住宅やビル全体のリフォームを手掛け、より幸せになる人を増やすこと。


 「僕の夢は人の夢を叶えるありがとうと言われる仕事をして、自分の夢も叶えることなんです」。そんな本田代表が最近携帯の待ち受け画面にしているのが、”めっせー字”書道家の杉浦誠司氏が書いた”夢”という文字。よく見ると、漢字の”夢”とひらがなの”ありがとう”が組み合わさっている。それをサイトで一目見て、自分がやりたいのはこれだと直感したのだという。


取材の帰り道、携帯のメールブザーが鳴り、”夢”文字が送られてきた。夢の中に見える“ありがとう”の文字に「おまえも本気で人の夢を叶えてみろ」と言われた気がして、思わず足を止めて見入っていた。







会社名有限会社スペースオブリバティ
住所〒272-0137 千葉県市川市福栄2-20-4
電話047-307-1101
ファックス047-307-1109
URLhttp://www.space-of-liberty.com
経歴1971年12月17日生まれ。いて座。 幼少期をオーストラリアで過ごし、庭とプールのある住環境に親しむ。
デザイン専門学校を卒業後、松下電工入社。
その後、叔父の経営するリフォーム会社に転職して片腕として活躍するが、経営状況の悪化を見かねて自主退社。
アルバイトで生計を立てるが、トイレメーカーの担当者に勧められて会社設立。
テナントビルや店舗のトイレリフォームを数多く手掛け、現在は一般住宅のリフォームにも力を入れている。







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イエスリフォーム齋藤直樹
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